こんにちはモチ湖です。
突然ですが、世界中の特許を簡単に検索・分析できるサービスがあるとしたら、あなたはどう利用しますか?
先日、無料の特許分析サービスを教えてもらいました。
とても便利なサービスだったので、皆さんにもご紹介したいと思います。
本記事の内容
無料で使える「パテント・インテグレーション レポート」のここがすごい!
(1)とある企業の特許出願動向がワンクリックでわかる。
(2)特許情報は常に最新!
(3)重要特許も簡単に抽出できる。
本記事の信頼性
この記事を書いている私は、現役で特許調査・特許分析をやっています。
中堅特許事務所でシステム管理者として17年間働いた経験があり特許に関する便利ツールに詳しいです。
1.「パテント・インテグレーション レポート」とは?
「パテント・インテグレーション レポート」は、最新の特許情報に基づく企業・技術分野ごとの特許レポートをわかりやすく提供したサービスです。例えば、トヨタ自動車といった企業の特許出願動向が誰でも簡単に短時間で確認できます。日本企業のみならず、Qualcommなどの海外企業の特許出願動向も確認できます。
もともとこちらの会社では、社名と同じ特許検索・分析データベースサービス「パテント・インテグレーション」を有料で提供していました。しかしながら、当該システムを含む従来の特許検索システムでは「ある程度の特許検索スキルがない活用が難しい」という問題がありました。
一方、「一般的なエンジニアや新規事業の知財担当者などが、企業や技術分野ごとに特許出願傾向、技術動向を簡単に調べられるサービスがあるとおもしろい」という理由から、「パテント・インテグレーション レポート」がスタートしました。
パテント・インテグレーションレポートがスタートした理由
(1)特許検索システムは、ある程度の特許検索スキルが必要。
(2)一般人が、特許出願傾向を簡単に調べられるとおもしろいかも。
2.「パテント・インテグレーション レポート」の特長
(1)とある企業の特許出願動向がワンクリックでわかる。
【インプット】 検索欄
「パテント・インテグレーション レポート」の特徴は、無料で使えて面倒なユーザー登録がないこと。
大企業や中小企業、スタートアップの担当者から個人発明家に至るまで、誰でもクリックだけでカンタンに利用できます。
また、最新の特許情報に基づく技術レポートサービスなので使い勝手がよいこともおすすめポイントです。
【アウトプット】 視覚的・直感的に把握できるレポート
「パテント・インテグレーション レポート」は、出願件数推移などをグラフで表現することにより、企業の知財活動のアクティビティを視覚的・直感的に把握できます。
このグラフにより、ユーザーは短時間で企業の知財活動状況を把握できるのです。
企業によっては競合企業の出願件数推移を併せて表示できるため、業界の中での知財ポジションをひと目で確認できます。
【アウトプット】 わかりやすいパテント・ランドスケープ図
特許件数上位の企業については、技術キーワードごとの特許出願の分布を視覚的に可視化したパテント・ランドスケープ図が出力されます。
ヒートマップ等高線で示される山や島は特許出願のクラスタを示しており、ヒートマップの赤い領域はキーワードに関連する特許出願を可視化したものになります。
【アウトプット】 確認だけではもったいない!使い方いろいろ
パテント・インテグレーション レポートでは、ある企業の知財活動の全体的な傾向を簡単に確認できます。
各ページの固定リンクをウェブブラウザのブックマークに保存しておくことで、自社の競合企業の出願傾向や最近の重要特許を定期的にウォッチング。
そして、出願件数推移などの集計データはCSV形式で簡単にダウンロードできます。
ダウンロードしたデータはExcelなどの表計算ソフトで利用可能。
もちろんグラフも解像度の高いjpg形式やpng形式でダウンロードできるため、各種プレゼン資料などに活用できます。
これらのデータがすべて無料で利用できるのは嬉しいですね。
(2)特許情報は常に最新で、技術分野のカバー領域が広い。
「パテント・インテグレーション レポート」は日米欧国際公開の特許件数上位10,000社、技術分野は2,000分野をカバーしており、特許レポートのカバー領域の広さが強みといえます。
また、情報は常に最新の特許データベースに基づき生成されているため、内容が古くなることはありません。
ユーザーは、特許レポートのページをブックマークなどに保管しておくことにより、レポートを確認した時点において最新の特許データに基づく特許出願傾向、技術動向を簡単に確認できます。
(3)重要特許も簡単に抽出できる。
さらに、特許庁から提供される最新の特許標準データに基づく直近の重要特許情報も提供しているため、企業や技術分野において第三者から無効審判請求や異議申立が提起された特許や、特許審査過程において審査官により引用された重要性が高い特許を複雑な操作なしに簡単に確認できます。
3.特許情報をさらに身近に
「パテント・インテグレーション レポート」では各国特許庁が提供する信頼のおける最新の特許データに対して常に分析処理を行っています。
この分析処理により、ユーザーは最新の特許情報に基づく企業・技術分野ごとの技術開発動向を簡単に調べる事ができるのです。
また知財活動のみならず研究開発活動、新規事業検討などさまざまな業務において広く活用できます。
特許情報は一昔前に比べると格段に入手しやすくなりました。
一方インターネット上では、企業、技術分野ごとのまとまった特許情報を入手する機会はまだまだ限定的です。
「パテント・インテグレーション レポート」は、特許情報に関わるすべてのユーザーにとって価値のある優れたサービスです。
特許業界が発展していく中でますます身近になりそうな「パテント・インテグレーション レポート」は、これからも私たちの満足度をますます向上させてくれることでしょう。