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特許事務所の大ピンチ!期限徒過が発生する理由!?【知財業界大ピンチ】

沼グリコ
こんにちは沼グリコです。

ドクガク先生のブログ企画の季節がやってきました。

今年も「弁理士の日記念ブログ企画2022」に参加させて頂きます。

こんにちはモチ湖です。

早いですね!もう一年たってしまいました。

今日は、どんな記事になりますか?

モチ湖
沼グリコ
テーマは、「知財業界大ピンチ」です。
なんと、ネガティブなテーマですね。
モチ湖
沼グリコ
特許事務所で大ピンチといえば、期限徒過が真っ先に頭に浮かびます。

特許事務所は、期限管理が命です。そのため、弁理士の腕よりも特許事務員の質を重視するクライアントも増えてきています。

今日は、期限管理に関するエラーの源になりそうな事象について書いてみたいと思います。

よろしくお願い致します!
モチ湖

 

本記事の内容

弁理士の日記念ブログ企画2022

【テーマ】 弁理士の日記念ブログ企画「知財業界大ピンチ」

 

(1)期限管理が大ピンチ!

特許事務所における大ピンチと言えば、期限徒過が真っ先に頭に浮かびます。具体的には、審査請求期限や、優先権主張期限、PCTの国内移行期限といった回復できない期限徒過が考えられます。

また、例えば、A社に送るべき書類を誤ってB社に送ってしまうような、お客様からの信頼に関わる重大エラーも考えられるでしょう。または、特許事務所側の観点とすれば、コロナ禍によるお客様の在宅勤務増加契機として、これまでの郵送での報告から、電子メールのみでの報告、クラウドサーバへのアップロード、報告書は郵送だが請求書は電子メール+郵送、または報告書は電子メールだが請求書は郵送など、お客様ご指定の報告形式の多様化により、エラーを犯す危険性が高まっていることも挙げられると思います。

取返し付かないエラーですけど、よく聞きますね。なぜなくならないのでしょうか。
モチ湖

 

(2)外国案件の期限管理は、自動化が困難

特許事務所では、期限管理を間違いなく行うために、特許管理システムやRPAを導入して、定型業務を機械化してヒューマンエラーを防止する対策が一般的になっています。

これらの特許管理システム等は、どこも優秀で、特許庁に提出した書類(または特許庁から受領した書類)を自動的に取り込んで次回期限が自動で入力されるようになっています。そのため、日本の特許庁に対する期限について、期限徒過は生じにくくなっています。

しかしながら、私が見てきた管理ソフトは、どれも、内外出願に関しては、日本と同じような自動化を提供できるものはありませんでした。

そのため、特許事務所における取り返しがつかないエラーは、内外案件で生じやすい状況になっていると考えています。

うちのシステムも国内は自信ありますが、外国は確かに弱いです。。

なぜ、外国は自動化しにくいのでしょうか

モチ湖

 

(3)言語の問題

1つ目は、言語の問題です。

欧米のように英語が公用である国はまだしも、例えばドイツ語、フランス語、スペイン語、イタリア語、オランダ語など、欧州でも直接出願した場合は、特許庁が発行する書類はその国の公用語になります。また、近隣諸国でも、中国語、韓国語、タイ語など、幅広い言語が用いられており、どこに何が書かれているかを判断することが非常に難しくなっております。

もちろん、それを英語または日本語に翻訳した書類またはレターを各国の代理人が送ってきてくれますが、その場合、事務所によって、どこに何が書かれているかまちまちです。これを、自動的に拾ってシステムに登録することは、かなり難しいものと思います。

また、独自の暦を用いている国もあります。台湾やタイなど、独自の暦が政府発行の書類に記載されている場合もあります。その場合は、それが日付なのかどうか、自動的に判断するのは難しいでしょう。

フォーマットが統一されていないので自動化は難しいです。

最近は、メールからのデータ取得はあきらめて、

EPOから自動入力させようかと考えています。

モチ湖

 

(4)PDFの問題

2つ目は、送られてくるPDFの問題です。

特許庁から送られる書類が、元々PDFで作成されている場合、そのPDFは、文字を選択可能で、例えば公開番号や公開日といった、番号や日付を、コピー&ペーストで管理ソフトに入力できるので、ヒューマンエラーは少なくなります。ですが、特許庁から郵送された書類をスキャナで取り込んだような場合は、日付なども画像として取り込まれてしまい、簡単にコピー&ペーストができません。特に、紙で発行される特許証、商標登録証などは、このケースが多いです。

確かに、外国のPDF書類はイメージデータでコピペができないです。

でも、PDFの問題は、OCRで解決した実績があります!!

モチ湖

 

(5)法改正の問題

そして、3つ目として、各国における、例えば拒絶理由通知への応答期限は、各種管理ソフトは提供せず、ユーザがソフトの設定を変更することで、各国ごとに自身で設定することが求められる点も挙げられます。これは、各国の応答期限等は、各国における法律改正などで変更される場合がある一方、管理ソフトの提供業者は、その法律改正までウォッチして対応することは困難なことが多いためです。このため、期限もまた、現地代理人のレターを読み、そこに記載されている期限を手入力するケースも多いものと思われます。ここもまた、ヒューマンエラーを引き起こしかねない点です。

将来的には、外国の法改正も追えるようにしたいですね。
モチ湖

 

(6)まとめ

このように、内外出願に関しては、弁理士が、または事務担当が、目視で確認した番号や発行日を、手入力で管理システムに入力し、場合によっては手入力で期限を入力しなければならないのが現状です。

人の手で入力される番号・日付は、どうしてもヒューマンエラーの発生が逃れられず、結果として「取り返しのつかないエラー」を引き起こす源となってしまいます。

沼グリコ
RPAの活用が今後の鍵を握るものと信じています。
がんばります。
モチ湖
今、親しい弁理士の特許事務所で、外国管理の自動化プロジェクトを行っています。(人柱)
モチ湖
迷惑をおかけてしまうことも多いですが、少しずつ、実現できています。

皆様にも一般提供できる日を夢見て頑張ります。

モチ湖
沼グリコ
ありがとうございます。期待しています

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