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「新規性喪失の例外規定」の手続について解説!(特許・意匠)

沼グリコ
こんにちは沼グリコです。

ここでは、「新規性喪失の例外規定」の手続方法について、わかりやすく解説します。

悩んでいる人
新規性喪失の例外規定の手続って、どうな手続書類が必要なのかな?

慣れていないからの書類作成が不安だな。

こんな悩みを解決します。

「新規性喪失の例外規定」の手続は、特許庁の手引のボリュームから一見して難しそうな印象を受けますが、「パターン化」されているので「ひな形」を作っておけば比較的簡単に書類を作成することができます。

本記事の内容

・「新規性喪失の例外規定」の手続方法がわかる。

・「新規性喪失の例外規定」の必要書類がわかる。

・「新規性喪失の例外規定」の書類作成時の注意点がわかる

本記事の信頼性

この記事を書いている私は、特許事務員として17年間特許事務所で働いた経験があり特許事務に詳しいです。

 

 

「新規性喪失の例外規定」の手続要件

新規性喪失の例外適用は、下記(1)及び(2)の手続を行う必要があります。

(1)出願対象の発表日から「1年以内」に、
  「新規性喪失の例外規定の適用を受けようとする旨」を願書に記載して出願する。

(2)出願日から「30 日以内」に、
  「新規性の喪失の例外証明書提出書」及び「証明する書面」を提出する。

※特許、実用新案、意匠ともに共通(特許法30条、実用新案11条1項、意匠法4条)

 

 

「新規性喪失の例外規定」の必要書類と注意点

①願書の記載(新規性喪失の例外規定の適用を受けようとする旨)

「新規性喪失の例外規定の適用を受けようとする旨」は、願書の【特記事項】の欄を設けて以下のよう記載します。

特許出願
特許法第30条第2項の規定の適用を受けようとする特許出願

実用新案登録出願
実用新案法第11条第1項において準用する特許法第30条第2項の規定の適用を受けようとする実用新案登録出願

意匠登録出願
意匠法第4条第2項の規定の適用を受けようとする意匠登録出願

手続はインターネット出願ソフトで行う。

 

②新規性の喪失の例外証明書提出書

「新規性の喪失の例外証明書提出書」の注意点は、【刊行物等】の欄です。

【刊行物等】の注意点
権利者の行為に起因して公開された出願対象が複数存在する場合は、原則それぞれの公開された出願対象について手続する。

※例えば、出願対象が複数の異なる雑誌に掲載した場合は、すべての公開内容を【刊行物等】の欄を記載する必要があります。当然、刊行物等のコピーも忘れずに添付して下さい。

なお、公開された出願対象が複数存在する場合であっても、「販売に新規性喪失した場合、その商品を購入した第三者がウェブサイトに掲載された」などは、省略することができます。(より詳しくは、特許庁の手引を参考にして下さい。)

手続は「証明する正面」とともに紙書面で提出する。
https://www.jpo.go.jp/system/process/shutugan/madoguchi/tetuzuki/yuusou.html

 

 

③証明する書面

「証明する書面」の注意点は、「⑤特許を受ける権利の承継について」と「⑥行為時の権利者と公開者との関係等について」の欄です。また、出願人による「押印等」が必要になります。

「⑤特許を受ける権利の承継について」の注意点

「②行為時権利者」の公開原因行為時に「受ける権利」を保有していた旨を記載する。

「①発明者」と「②行為時権利者」と「③特許出願人」が一致する場合は省略することができます。

「⑥行為時の権利者と公開者との関係等について」の注意点

「②行為時権利者」の依頼に基づいて「④公開者」が公開した旨を記載する。

「②行為時権利者」と「④公開者」が一致する場合は省略することができます。

「出願人の押印」の注意点

共同出願の場合は「出願人全員」で押印する。

証明する書面は、各出願人が個別に押印した別々の書面を提出することも可能です。また、押印は、特許庁への「届出印」である必要はありません。「署名(サイン)」で代用する可能も可能ですが、「識別ラベル」で代用することはできません。

手続は「新規性の喪失の例外証明書提出書」とともに紙書面で提出する。
https://www.jpo.go.jp/system/process/shutugan/madoguchi/tetuzuki/yuusou.html

 

 

「新規性喪失の例外規定」の手続のまとめ

以上のように「新規性喪失の例外規定」の適用手続は、パターン化されているため、下記の項目に注意さえすれば、比較的かんたんに手続を行うができます。

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「新規性の喪失の例外証明書提出書」の注意点

1.権利者の行為に起因して公開された出願対象が複数存在する場合は、原則それぞれの公開された出願対象について手続する。

「証明する書面」の注意点

2.「⑤特許を受ける権利の承継について」の欄は、「②行為時権利者」の公開原因行為時に「受ける権利」を保有していた旨を記載する。

3.「⑥行為時の権利者と公開者との関係等について」の欄は、「②行為時権利者」の依頼に基づいて「④公開者」が公開した旨を記載する。

4.「出願人全員」で押印する。

引用)特許庁
https://www.jpo.go.jp/system/laws/rule/guideline/patent/document/hatumei_reigai/h30_tebiki.pdf
https://www.jpo.go.jp/system/design/shutugan/tetuzuki/ishou-reigai-tetsuduki/document/index/ishou-reigai-qa.pdf

次回は、優先権主張出願の場合の「新規性喪失の例外規定」の適用手続について紹介していきます!

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