こんにちはモチ湖です。
特許実務者であり、株式会社ジムウインの設立メンバーで社長です!中堅特許事務所でシステム管理者を兼任しています。
特技は、事務作業の便利ツールを発掘することです!
本記事では、特許などの手数料計算を簡単にすませるためのおすすめの無料ツールを紹介します!
本記事は、特許事務所で働いている方全般にご参考になります!
本記事の内容
・特許などの手数料計算が難しい理由 ・特許などの手数料計算を簡単にすませる方法
特許などの手数料計算が難しい
以下に具体例をまじえて紹介します。
①特許などの出願や登録に必要な費用は、請求項の数や区分数により変わっていきます。
例えば、特許料の計算式は以下の通りです。
【特許料(第1年から第3年まで)】
(2,100円 + 請求項の数×200円)×3年
※第1年目~第3年目分の特許料は、一括で支払う必要があります。
【請求項数7の場合】
2100円+200円×7=10500円
上記の場合は、そんなにミスりやすい要素はないですが、減免申請を行う場合は計算手順が複雑になります。
例えば、現行法では、「設立後10年未満で資本金額又は出資総額が3億円以下の法人」であれば、特許料が1/3に軽減されます。
具体的な計算式は以下の通りです。
<正しい計算方法>
【ステップ1】1年分の計算
2100円+200円×7×1/3=1,166.666・・・・円
上記のように割り切れない場合は、10円未満が切り捨てされます。
2100円+200円×7×1/3=1,166.666・・円
10円未満は切り捨てとなるので、1160円となります。
【ステップ2】3年分の計算
第1年目~第3年目分の特許料は、一括で支払う必要がありますので、以下の通りになります。
1160円×3年分=3480円
上記の計算方法のポイントは、まず「1年分」の計算をしてから、「3年分」の計算を行う点です。
「1~3年分」の計算を同時に行うと間違えます。
具体的には以下の通りです。
<間違え>
2100円+200円×7×1/3×3年=3500円
一括で計算すると減免と年分が相殺されて、割り切れてしまい「20円」多くなるのがわかります。
このように、特許事務員が手動で計算してしまうとミスが起こりやすくなります。
特許などの手数料計算を簡単にすませる方法
エクセルやマクロを使って自分で自動計算ツールを作成してもよいですが、
特許庁では、産業財産権の手続きに関する庁費用を自動計算できる手続自動計算システムを提供しています。
この自動計算システムを使うことをおすすめします。
特許庁の「手続料自動計算システム」は、請求項数や区分数を入力すると、それに応じた料金を表示してくれます。
もちろん、中小企業等に対する減免を反映した計算もできます。
また、今後、手数料等が改定されたとしても、特許庁が提供しているツールであることから、改定後も信頼して使えるツールといえます。
「手続料金計算システム」で計算できる料金は以下のとおりです。
(1)国内出願に関する料金
(2)国際出願(PCT)に関する料金
(3)国際予備審査請求に関する料金
(4)異議申立てに関する料金
(5)審判請求に関する料金
特許などの手数料計算のまとめ
特許などの手数料計算を簡単にすませる方法
➤手続自動計算システムを利用する
「手続料金計算システム」で計算できる料金は以下のとおりです。
(1)国内出願に関する料金
(2)国際出願(PCT)に関する料金
(3)国際予備審査請求に関する料金
(4)異議申立てに関する料金
(5)審判請求に関する料金
宣伝で恐縮ですが、私が運営する株式会社ジムウインでは、特許庁の手数料などミスの起きやすい特許事務を代行サービスを提供しています。
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このブログではこれからもどんどん特許事務に役立つ情報を発信していきますのでご覧いただければと思います!