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商標登録証とは!?役割と国内外との違いについて徹底解説

沼グリコ
こんにちは沼グリコです。

特許事務の仕事をこれまでに17年間しています。

特許事務以外にも得意の英語を活かして特許翻訳やOA対応まで担当しています!

「商標登録証とは?」

「商標登録証の役割とは?」

「商標登録証は日本と外国でどう違うの?」

本記事は、こうした疑問をもっている商標や特許事務の仕事に興味のある方、特許事務所の所員の方に参考になります。

本記事の内容(意外に知られていない以下の2つのこと)

・日本の商標登録証とは?

・日本の商標登録証の役割とは?

・日本と外国とでは商標登録証はどう違う?

本記事の信頼性

この記事を書いている私は、特許事務員として17年間特許事務所で働いた経験があり、外国特許事務に詳しいです。

商標登録証とは

商標登録証は、商標登録されると特許庁から発行されます。

商標登録証には、登録商標の内容が掲載されています。

日本の場合だと、商標登録証は紙で発行されます。

商標登録の出願人の数が複数の場合には、それぞれの出願人に商標登録証が発行されます。

商標登録証の歴史は実はそれほど深くはありません。

実は商標登録証が発行されるようになってから、まだ「20年」ほどしか経っていないのです。

1998年までは登録になったときには単にハガキで商標登録通知書が送られてくるだけでした。

特許証などはその頃に発行はされていましたが、商標だけはなかったのです。

商標登録証は、商標に関する意識が高まったことと、諸外国の取り扱いに応じて商標登録証が発行されるようになりました。

では、商標登録証には、どのような役割があるのでしょうか。

以下にお話しします。

商標登録証の役割とは!?

商標登録証の役割というのは、商標登録の手続きがすべて完了したことを示す証にすぎません。

このため、「商標登録証では権利を行使することはできません。」

実務者であればご存知ですが、未経験者の場合には、商標登録証があれば権利行使できる印象をもちがちなので注意しましょう。

このため、「商標侵害だ!」と主張する場合に、商標登録証を見せても意味はないといえます。

 

では商標侵害を主張したい場合には何が必要でしょうか。

それは「商標登録原簿の謄本」です。

「商標登録原簿」は特許庁のデータベースです。

商標登録原簿は特許庁のオンラインサイトから閲覧することができます。

もしあなたが商標侵害を主張したい場合には、商標登録原簿の謄本が必要になります。

 

よく商標登録者は、商標登録証があれば権利侵害を主張できると考えていますが、これは誤りですので注意しましょう。

では、外国の場合には商標登録証について日本の場合と違いはあるのでしょうか。

以下に見ていきます。

商標登録証の日本と外国の違いは?

商標登録証の日本と外国の違いの主なポイントは2つあります。

①外国によっては、商標登録証は電子でのみ発行される

②外国によっては、商標登録証で権利侵害を主張できる

順番に解説します。

①外国によっては、商標登録証は電子でのみ発行される

外国でも商標登録すると商標登録証が発行されますが、電子でのみ発行されるところがあるので注意してください。

電子でのみ発行される国は以下のとおりです。

・欧州共同体

・ブラジル

・インド

・中国(登録日が2020年3月3日以降の電子出願については、電子専利証書が交付されることになります。)

沼グリコ

ここでちょっと余談を・・・

外国でも商標を登録すると、登録証が発行されます。

登録証は、基本は紙で発行され、現地代理人経由で特許事務所に送られ、そこからクライアントにお送りすることになります。

ですので、様々な国に商標出願している事務所には、様々な国から郵便等で登録証が届きます。

国によって色とりどりの商標登録証だったり、そっけない登録証だったり、バラエティに富んでいますよ!

マドプロ出願した場合も、国際登録証が発行され、スイスのWIPOから直接送られてきます。

また、マドプロ出願で指定した国によっては、登録証が発行される国もあります。日本もそうですし、韓国、アメリカなどがあげられます。

ただし、マドプロ出願で中国で登録を得た場合、中国の登録証は発行されないので注意してください。

②外国によっては、商標登録証で権利侵害を主張できる

また、外国によっては、商標登録証で権利侵害を主張できる国があります。

中国では商標権にもとづいてアクションを起こそうとする場合は必ず商標登録証の写しが必要になります(登録番号だけでは不十分です)。

商標権に基づいて他社へ警告状を送付するような権利行使や、通関において正規品であることを説明するとき、また中国企業と取引の契約を締結するときも、商標登録証が必要となります。

このため、中国で登録を得たときには、登録後に中国商標局に別途『国際商標登録証明』の発行を申請する必要がある点に注意が必要です。

日本では登録証がなくても権利行使ができるのとは違いますね。

商標登録証のまとめ

商標登録証の役割

、商標登録の手続きがすべて完了したことを示す証

※商標登録証だけでは権利行使の主張ができないことに注意。商標登録原簿の謄本が必要

商標登録証の日本と外国の違い

外国によっては、商標登録証は電子でのみ発行される(欧州共同体、ブラジル、インド、中国)

外国によっては、商標登録証で権利侵害を主張できる(中国)

登録証について、日本と外国の例をいくつか挙げてみました。

いろいろな国の登録証を見ることができるのも、特許業界の一つの楽しみ、かもしれません。

このブログではこれからもどんどん知財に役立つ情報を発信していきますのでご覧いただければと思います!

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