特許事務所で働いている方や特許事務所の仕事に興味がある方はこんな疑問をもっているかもしれません。
現在、中国武漢から全世界に広がったコロナウィルスの対策として、学校閉鎖や各種イベント・演劇の中止、プロ野球や高校野球を含めたスポーツの中止、または大相撲のように無観客での実施など、社会にも大きな影響が出てきています。
特許業界にも少しずつ影響が出てきています。
前回の過去記事では、コロナが特許事務所に最も影響を与えることは何かについてお話ししました。
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コロナが特許事務所に与える影響｜今後起きうる問題とは！？
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今回は、各国の特許庁のコロナ対策についてお話ししていきます。
本記事の内容
・各国の特許庁のコロナ対策
本記事の信頼性
この記事を書いている私は、特許事務員として１７年間特許事務所で働いた経験があり、特許事務全般の仕事に詳しいです。
本記事は、これから特許事務員の方や、これから特許事務所で特許事務として就職しようと考えている方や、特許事務に入って経験の浅い方に参考になります。
各国の特許庁のコロナ対策
特許業界でもコロナの影響が出てきています。
外国の代理人から、自国でのコロナ対策についてもメールがたびたび届くようになってきました。
今日は、こうしたメールから、外国の特許庁が出した対策につき、いくつか紹介していきます。
アルゼンチン特許庁のコロナ対策
アルゼンチンでは、３月１２日から４月３日までの全ての期日を延期（ｓｕｓｐｅｎｄ）するとのことです。
ただし、３月１２日から４月３日の間に期日があり、その期日に間に合うように提出された書類は、期日前に提出したものと取り扱われるとのことです。
また、事態が改善しない場合は、４月４日以降の期日も延期するかもしれないとのこです。
ブラジル特許庁のコロナ対策
ブラジルでは、３月１６日から４月１４日までの全ての期日を延期するとのことです。
ただし、その間でもブラジル特許庁は通常営業とのことです。
フィリピン特許庁のコロナ対策
フィリピンは、もっとも厳しく、３月１６日から４月１４日まで検疫期間として庁を閉鎖するとのことです（郵便物等の受領用の人員のみ登庁）。
検疫期間は、特許や商標などの出願はすべてオンラインで行う必要があります。
そして、拒絶理由や期間延長申請、審判請求などで、３月１６日から４月１４日までの検疫期間中に期日が来る書類は、４月１５日に出さなければならないとのことです。
年金納付などの納付期限が検疫期間中に到来するものについても、４月１５日に納付が必要となります。
検疫期間中は、来庁での書類提出は認められません。
４月１５日の混雑が大変なことになりそうです。
マレーシア特許庁のコロナ対策
マレーシアは、３月１８日から３月３１日まで、特許庁をクローズするとのことです。
オンライン出願は通常通りとのことですが、特許の年金納付などは、４月１日まで延長されるとのことです。
スペイン特許庁のコロナ対策
スペインも、３月１４日から１５日間の庁の期限が、３月２９日に延長されます。
ただし、オンライン出願は通常通りのため、スペインの現地代理人としては、３月１４日からの１５日間に期限が到来するものについては、設定された期限前に提出することを推奨しています。
米国特許庁のコロナ対策
アメリカは、３月１６日から、特許庁への出入りが、職員以外はできなくなりました。
期日の延期などの対策はまだなされていないようです。
日本特許庁のコロナ対策
日本の特許庁は、通常通り開庁していますが、各国の特許庁は国によって対策に大きな違いがあります。
コロナが特許事務に与える影響のまとめ
アルゼンチン特許庁のコロナ対策
３月１２日から４月３日までの全ての期日を延期
ブラジル特許庁のコロナ対策
３月１６日から４月１４日までの全ての期日を延期
フィリピン特許庁のコロナ対策
３月１６日から４月１４日まで検疫期間として庁を閉鎖
※検疫期間は、特許や商標などの出願はすべてオンラインで行う必要あり
※拒絶理由や期間延長申請、審判請求などで、３月１６日から４月１４日までの検疫期間中に期日が来る書類は、４月１５日に出さなければならない
マレーシア特許庁のコロナ対策
３月１８日から３月３１日まで、特許庁をクローズ
スペイン特許庁のコロナ対策
３月１４日から１５日間の庁の期限が、３月２９日に延長
米国特許庁のコロナ対策
３月１６日から、特許庁への出入りが、職員以外はできない
各国のコロナ対策のニュースは、現地代理人から送られてくるニュースレターで、最新の情報を取り入れておきましょう。
このブログではこれからもどんどん特許事務に役立つ情報を発信していきますのでご覧いただければと思います！
